TECHNIC & MENTAL
<尊敬する指導者と親愛なる選手たちの明るい未来を夢見るおやじからの戯言メッセージ.....>


段取り八分-----2003.10.19


建築業界などでは、「段取り八分」という言葉をよく使います。

段取りとは言葉通り仕事の支度のことで、それをしっかりやっておけばうまく事が運ぶ、という意味として理解しています。

ものごとの流れは世間一般的に、立案-計画-実施-対策-措置というような流れです。ですからスポーツにおいてもと同様に、「目標」の設定とそこに至るまでの練習や遠征計画を大雑把な日程をたて、実施にともなう緻密な計画へと移行していきます。それらをこなしていく段階で予定変更もあるわけで、予想外の結果に対する個別の対応策の策定、実施と再度計画の流れにのせるための、まあ努力といったものを行うわけです。

これは、誰かの頭の中に置いてあるだけでは非常に困難な作業です。選手は複数でおまけに団体競技です。多数の意見を集約して「目標」に向かっていかなければいけないのです。....「いけないのです!!!疑問をもったとして、それに対する答えは目標を達成もしくは結果が出てこなくては理解できないことが多いと思います。

少年少女達の揺れ動く思考回路をどのようにまとめあげて選手生活を送らせるかは、その後の人生にも大きく反映されてきます。どの道進学して就職すればまた同じ競争と結果があるのさと、タカを括ってはいられないのです。その経験をもとに次の高いハードルに向かう勇気や自信が育まれていくと思っているんです。

天才と呼ばれる人々とでも多かれ少なかれ、「挫折」と「屈折」という経験があるはずで、さまざまな経験(失敗ともいわれる)からしか次の対策や措置の方法は理解できず、考案できないと思われるんです。小学生や中学生のソフトテニスにおいては、顧問の教師やコーチが創意工夫の大半を担っていかに理解させてそこに導いていくかが求められているのだと考えます。

しかし、たかが2〜3年ですべての答えがでてくるはずもなく、だから人生面白いんですが、まあ高校卒業までには「そこらへんの」経験をしっかり身に付けて世の中に出ていってもらいたいもんだと考えちゃうわけです。もちろんそこからがもっとスリルと危険、アバンチュールなど、もう「わくわく」するような経験もできるわけですが、スポーツで養った経験をもとに「冒険」と「挑戦」のできる人間になっていって欲しい、親や先生に敷かれたレールから一歩外れて未知の世界へと旅立っちゃうんですよね。

で、冒頭の「段取り八分」なのですが、人生のなかでその義務教育期間がとっても大切で、人間性やら人格の形成にとても重要な期間なのはだれでも承知しているはずです。が、ですよ。けっこう身内かわいやで甘い言葉で自分の子供を自分の思い通りのレールに乗せちゃっていませんかねえ。そうなりますと、世の中に出るまでにしておきたいと思っている本当の支度を忘れちゃって、親のいいなりのなまっちろい人間になっちゃう危険もあるわけですよね。親の経験だけでは足りない何かを経験しないで終わっちゃう場合もあるわけで、こりゃ親とたいして変わらない人生送っちゃうんだろうな、なんてね。

よく「無限の可能性」などと子供に言いながら、自分はその可能性を惜しくも否定してきちゃった人もいるでしょっ。それを子供に経験させたいからかわいがる、誘導するなんてこともあるでしょうね。

わたし思いますに、それらを身に付けるアイテムのひとつに「スポーツ」もあり、「指導者」(宣教師?) もいるわけです。親の愛情をいっぱい受けて赤の他人の先生や指導者に厳しく教えられる。いろんなところに旅をして経験する。友達は全国にいる。北は北海道から南は沖縄であります。そこここの先生から「おらおらっ」と指導される。やはり何もしない子供より、とても良い環境ですよね。どの道世間の大海におよぎだすのですから、免疫といいますか耐性をつくるいい機会でもあるわけです。中には一人っ子や言い方は悪いですが片親の子供もいるでしょう。家族単位では経験できないすばらしい失敗をたくさんしてやっと親からすれば「段取り八分」なのではないかと私なんか思うわけですよね....。

長々書いた割には簡単なことなんですけど、そういう回路で考える面倒くさいおやじなんですよ。

失礼しました。

          
   


 

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